私は現在24歳で、大学を卒業して某食品メーカーで2年間正社員として勤めています。会社の待遇面で不満があり転職を考えているのですが、求人情報を見ていると、第二新卒歓迎といった記述をよく見ます。私の場合は一度就職しているので第二新卒に当たらないのでしょうか?また、第二新卒として応募するのと、中途採用として応募するのとではどちらが転職活動で有利になりますか?
第二新卒と中途の違い
ますは、「第二新卒」と「中途」の違いについて解説していきますが、「新卒」と「既卒」についてもついでに解説していきます。
第二新卒の定義
実は、第二新卒には明確な定義がありません。
一般論で言えば、第二新卒とは一般的に高校や大学などを卒業して就職したけど、3年以内に退職してしまった人のことを指します。
ですので、高卒であれば21歳以下、大卒であれば25歳以下で退職した場合は第二新卒に位置付けられます。
ここで言う就職の定義は正社員になるので、フリーターやパートタイマーとして働いていた場合は該当しません。(その場合は既卒になります)
ただ、先ほども言いましたが、第二新卒には明確な定義がありませんので、企業によっては年齢を不問にしていたり、就職せずにアルバイトしかしていなくても第二新卒に該当する場合もあるので、ここで説明しているのはあくまで一般論として捉えて下さい。
中途の定義
中途に関しても明確な定義が無いので説明するのが難しいですが、一般的には学校を卒業して就職してから3年以上経過してからの転職は全て中途になります。
ただ、中途は一度就職してから退職した人全般を指すこともあるので、厳密に言えば中途の中に第二新卒も含まれるといった表現の方が正しいかもしれません。
新卒の定義
新卒は学校を卒業したと同時に就職することです。非常に分かりやすいですね。
既卒の定義
既卒とは、学校を卒業してから一度も就職していない人のことを指します。
学校を卒業してからフリーターをしたり、働かずに家でゴロゴロしていた人は既卒になります。
但し、既卒に関しても明確な定義がありませんので、若ければフリーターでも第二新卒に位置付けている企業もあります。
求職活動で有利なのは?
ここで説明した4つのパターンの中で求職活動で有利になるのはどれでしょう?
まず、一つ言えることは既卒が一番不利だということ。これはどの企業でも同じ考えでしょう。
では、それぞれのパターンで企業側が採用するメリットを考えてみましょう。
第二新卒者を採用するメリット
- 基本的なモラルやマナーを把握しているので教育しやすい
- 新卒並みの低賃金で採用できる
中途者を採用するメリット
- 社会人経験を積んでいるので研修期間を短縮できる
- 経験職種の場合は即戦力として計算できる
新卒者を採用するメリット
- 余計な知識が無いので会社の理念を植え付けやすい
- 若いので将来性がある
この3者を比較すると、新卒だと社会人経験が無いので人材を育てるまでの時間や費用はかかるけど、若くて将来性があるので、長期的なスパンで考えられる企業であれば有利になります。
一方、中途者は社会人経験があるので、新卒の様に長い期間研修をする必要も無く、経験のある職種の場合は即戦力として期待できるので教育コストがかかりません。
第二新卒に関しては、中途と新卒の中間的な考えで良いと思います。
自分が採用担当なら?
どのパターンでもメリットやデメリットがありますが、私が採用担当なら間違いなく中途者を採用します。
大企業でない限り、今や同じ会社で定年まで勤めてくれる人なんてほとんどいないと考えた場合、ある程度高年齢でも良いので、即戦力として働いてくれる人の方がその後すぐ辞めてしまった場合でもリスクが低いですしね。
やっぱり新卒者は研修を十分にしなければいけないので、早期退職した場合のリスクを考えると使いにくいです。(3ヶ月みっちり研修して、その1ヶ月後に退職されたら笑えないです・・・)
企業によって定義が異なる
何度も言いますが、「第二新卒」「中途」「既卒」には明確な定義がありませんので、企業によって考え方が異なります。
ですので、求人欄を見ても第二新卒者歓迎!といった記述があっても、質問者さんの様に「んじゃー、ここで言う第二新卒ってどれ?」っと疑問を持ってしまうのも無理はありません。
ただ、一つ言えることは第二新卒者を歓迎している企業は長い目で見て育ててもらえる企業、中途者を歓迎している企業は即戦力を求められている企業だと言うことです。
(既卒者を歓迎している企業は残念ながらほとんど無いでしょう・・・)