ハローワークに行く一番の目的は失業手当を支給してもらう為ですが、失業手当絡みのトラブルって非常に多いです。
私も失業手当を貰ったことがあるので、ハローワークの職員と何度も関わったことがありますが、やはりお役所仕事と思わざるを得ない対応でその対応に不満を持つことはよくありました。
私の場合は、幸いにもハローワークの職員の態度が気に食わなかっただけでその決定事項に対して不満を持つことはありませんでしたが、中には本来貰えるはずの失業手当が貰えなかったりなどハローワークの決定事項に不満を持つ人も少なくありません。
ハローワークが決めたことは、基本的に絶対なのでこちらがいくら抵抗しても決定事項が覆ることはありません。
ですので、その決定に対して大半の方は泣き寝入りするしかありませんが、どうしても納得がいかない場合は、「雇用保険審査官」に対して不服申し立て(審査請求)をすることが可能です。
雇用保険審査官とは?
雇用保険審査官とは、雇用保険の保険給付の処分に対する審査請求を行う機関で、厚生労働事務官の中から厚生労働大臣によって任命され、各都道府県労働局に設置されています。
簡単に言えば、ハローワークの上部組織と思っていただいて構いません。
「納得いかなければ裁判すればいいじゃん!」って思われるかもしれませんが、裁判するとなると弁護士を雇ったりなどそれなりに費用はかかるし、何より時間がかかるので求職活動に影響が出ます。
裁判だと、失業者の負担がかなり大きくなるので、無料でしかも手軽に利用することができる雇用保険審査官が存在します。
主な不服申し立て理由
- 雇用保険の被保険者なのに認められなかった
- 失業手当の不正受給と判断され処分を受けた
- 会社都合退職なのに自己都合退職と判断された
など・・・
決定事項に対しての不服申し立てなので、私の様に「ハローワークの職員の対応が悪いの何とかしてほしい」など、何も処分されていない場合は不服申し立てをすることはできません。
もしした場合でも、「それはハローワークとあなたの間で解決して下さい」と突っ張られるのがオチなので、職員に対して不満がある場合は、ハローワークに行って直接文句を言いましょう。
不服申し立ての手順
まずは審査請求
あなたが住んでいる都道府県の雇用保険審査官に対して審査請求をします。
連絡先が分からないと言う方は、労働局のホームページ、または「雇用保険審査官 〇〇県」などのキーワードで検索してみて下さい。
また、ハローワークを通じて審査請求することも可能なので、手順が分からない場合はハローワークの職員に聞いて下さい。
まー、ハローワークの決定に対して不服があるのに、そのハローワークで審査請求の手続きするのって抵抗ありますがね・・・
審査請求に関しては、「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」にも記載されています。
手続きはお早目に・・・
ハローワークの決定があった日から60日以内でなければ審査請求することができませんので、不満を持ったのであればできるだけ早く手続きするようにしましょう。
審査請求すると・・・
審査請求を終えると、「請求却下」もしくは「処分の取り消し」のどちらかが決定され、その結果が郵送にて送付されます。
雇用保険審査官の決定にも納得がいかない場合は?
審査請求が却下されることも当然考えられます。
その場合は、雇用保険審査官の決定日から60日以内であれば、労働保険審査会に対して「再審査請求」することが可能です。
尚、3ヶ月以上結果が出ない場合は、結果を待たずして再審査請求することもできます。
再審査請求の処分にも不服がある場合は、裁判で争うことになります。逆に言えば、雇用保険審査官を通さなければ裁判をすることはできないと言うことです。
余談
そもそもハローワークで決められたことを、ハローワークの上部機関である雇用保険審査官でその決定が覆るってあまり想像できません。
まー、私自身は勿論、周りの友人や知人にも雇用保険審査官に対して不服申し立てをした人がいないのであくまで想像の話ですがね。
審査請求をして結果を待つだけなので、裁判に比べるとかなり簡潔だし費用も書類の郵送代ぐらいしかかからないので、「もし覆ればラッキー!!」ぐらいの気持ちの方がいいかもしれませんね。
- ハローワークの決定に不服がある場合は雇用保険審査官に不服申し立て
- 不服申し立ては60日以内
- 雇用保険審査官はハローワークの上部機関
- 雇用保険審査官の処分に不服がある場合は再審査請求できる
- 再審査請求の処分でも不服がある場合は裁判で戦うことになる