実際に入社して働いてみると、予想していた仕事の内容と違う、人間関係は上手くいかない、給与面や休日において不満がある、など色んな問題が発生するものです。
昔は職を転々とする人は、堪え性が無く、企業側もマイナスイメージで捉えることが多く、転職回数が多いことは次の就職に不利に動くことが多かったものです。
しかし終身雇用制度が崩壊して久しく、現在ではより良い条件を探して転職していく方も珍しくありません。
退職した理由が明確であり、企業側が納得出来るものであれば採用に対してマイナスに働くことは少なくなってきました。企業側も即戦力となる転職者を歓迎する傾向にあります。
不平、不満が募った状態で同じ会社で働き続けることは労働者にとっても、会社側にとってもメリットはありません。
良い条件があれば転職することも、今後の人生を豊かにする上で重要ではないでしょうか。
新卒と転職者の就職活動とは違う
採用する企業側の立場としては、先ず新卒採用が第一優先であることが多い様です。新卒者はまだ何処の企業にも染まっておらず、自社にあった人材にイチから育てられるというメリットが企業側にあります。
企業側のデメリットとしては、社会人としての経験がないことが多く、即戦力としては期待出来ないということが挙げられます。
つまり採用するに当たっての費用と、人材育成としての費用が二重で掛かる上に、経験を積むまでの時間も取られるということです。
それでも多くの企業が新卒採用を積極的に行う理由は自社の社風を理解し、経験を積むことで帰属意識を育み、将来的に幹部候補として働いてくれることを期待している、ということだと思います。
新卒希望であれば入社が翌年の3月であることを考えると、入社の前年である春から夏くらいまでには就職活動を進めておきたいものです。
年末や年が明けてからも募集している企業もありますが、選択肢が減ってしまい、新卒側にとって不利になるケースも少なくありません。
転職者は企業側の都合を推測する
企業側の理想を言えば、全て新卒採用で賄えることが理想となります。
しかし実際には退職者が出たりするので、急に人材が必要となるケースもありますので、中途採用というものも同時進行で進めているのです。
新卒者が予想以上に集まらなかったりした場合や、多くの企業の期末となる3月に合わせて退職した人の穴埋めとして4月は転職希望者としては狙い目の時期となります。
まだ若い人であれば新卒扱いで採用してくれる企業もありますので、非常にチャンスの多い時期となります。
企業側も慈善事業で採用活動をしている訳ではありませんので、企業、転職者双方の利害関係が一致するタイミングを狙う必要があります。
4月転職者の注意点
本来であれば新卒が入社する時期であり、求人する必要が無いのが4月となります。
しかし企業側にも色んな事情があり、人員が不足することもあるとは思います。転職する方というのは、常に不安を抱えて転職活動を行っているものです。
本当に自分にあった会社が見つかるのか、本当に転職出来るのだろうか、結局悪い条件での転職になるのではないか、など不安な状態で転職活動することが耐えられず、「取り敢えずここで良いや」と入社してしまう方も少なくありません。
その結果、数年後には仕事への不満が募り、再び転職活動という事態に陥る可能性もあります。
焦る気持ちは分かりますが、転職する際には「こちらが企業側を選定している」くらいの気持ちで面接に当たった方が上手くいくことが多い様です。又、年中求人を掛けている様な企業は、企業側に問題があり、社員が定着していない可能性もあるので、注意が必要です。