企業によっては自己PR書の提出を求められる場合もあります。
自己PR書とは、自分がその会社になぜ入社したいのか?自分はどういう人間なのかを企業側に伝えるための資料になります。
自分のことを相手に伝えるということは意外と難しいので、自己PR書を作成することに戸惑ってる方も少なくありません。また履歴書や職務経歴書の様に、決まったフォーマットが無いので、更に難しく感じるかもしれません。
自己PRは、採決の要となる
では、実際に自己PRの良し悪しが採決に影響するのかというと、大いに影響します。
自己PRは採決の要と言っても過言ではありません。なぜなのかというと、担当者は自己PRでしかその人を理解することができないからです。
担当者が知りたいのは、その人の経歴だけではないです。面接に訪れた人の内面が知りたいのです。将来、自分の会社にとってプラスとなる人材なのか、円滑な人間関係を築く事が出来るのか、それらは自己PRでしか知る事が出来ないのです。
自己PRをする時には、自分の全てを知ってもらうという気持ちで、臨まなくてはなりません。
自己PRに必ず入れたい内容
まず、大切なのは自分の長所をあまり過剰にアピールしないということです。
誰だって採用して欲しいですよね。でも、その為に、自分の長所ばかりをアピールしてしまうのは、担当者にはあまり良い印象を与えない可能性があります。
担当者に伝えなくてはいけないのは、自分をよく見せる事ではなく、いかに自分を知っているかという事です。自分はやる気はあるが、こういう欠点があると正直に伝えましょう。
社会人として大切なのは、「自分を知っているか」ということなのです。そして、自己PRは分かりやすく簡潔なものを心がけましょう。あまり長く自己PRをしても、話しにまとまりがなければ、担当者の胸には響きません。
自己PRを書く上で盛り込んでおきたい内容
- 仕事に対する姿勢
- 行動力
- 具体的エピソード
- 応募書類への誘導
仕事に対する姿勢
今まで自分がしてきた仕事に対してプライドを持ち、どの様に取組んできたかを記入しましょう
行動力
今までの会社でどのような行動を実行してきたのかを記入します。経歴書の様に堅苦しく書く必要はありません。
具体的エピソード
これまで仕事中に起きたエピソードや体験談を記入することにより、具体性が増してより内容のあるPR書に仕上がります。
応募書類への誘導
履歴書や職務経歴書にさりげなく誘導するのもPR書の一つの使い方になります。
自己PRの例文
私はこれまで、機械部品の営業を7年間、携わってまいりました。3年目からは営業主任を任され5名の部下と共に業務にあたっていました。私が業務の中で特に気をつけていたのが「親交」です。この親交はお客様だけではなく、部下や同僚とも親交を深めることに努力してまいりました。
その甲斐あって7年目からは新規事業の立上げメンバーの取りまとめとして選出されました。商品開発にも従事し、○○の提案も行いました。何度も担当者との打ち合わせを重ねた結果、大口の契約を頂くことができました。
その営業成績は数字にも表れています。詳しくは同封の職務経歴書に記載されていますので、ご確認ください。
自分の今まで考えてきた「親交」という理念に間違いはなかったという自信があります。御社でも自分の能力を存分に発揮したいと考えていますので、どうぞ宜しくお願いいたします
面接での自己PRの具体的な答え方
ここで、自己PRの具体的な答え方について説明していきます。
「私は前職では営業職に就いていました」
これだけでは何も伝わりません。
肝心なのは、前職ではどういった職業だったのか、その内容を上手く取り込みながら説明しましょう。
「私は前職では営業職に就いていました。交渉には多少の自信があります。同期の中でも、常に成績は上位でした」
と、同じ内容でも随分と違います。
自分が前職でどういった仕事をしていたのか、どれぐらい成績があったのか伝える必要があります。
そして、よく聞かれると思うのがなぜこの会社への就職を決めたかという事です。この時も、冷静に自分の気持ちを告げましょう。
「以前から御社の経営理念には深い感銘を受けていました。この会社だったら、自分の力を最大限に発揮する事が出来ると思ったんです」
この時に気を付けなくてはならないのが、就職したい会社を誉めすぎるという事です。あまりにもテンションが上がりすぎると、担当者の人には、単なる調子が良いとしか思われないでしょう。
まとめると、
「私は、前職では営業職を経験していて、諦めない根性だけは誰にも負けません。どんなに無理だと思う事も途中で投げ出す事はしません。ですが、慌てやすい性格をしているのも事実なので、少しでも改善するように努力をします。御社への転職を決めたのは、以前から仕事に対する情熱、経営理念を知り、強く感銘いたしました。出来れば、その経営理念を学びたく転職を決めました」
と、出来るだけ伝えたい言葉を簡潔にまとめると印象は良くなると思います。
自己PRは、すぐに上達するものではありません。可能であれば、自己PRをしている自分の声を録音しておきましょう。
そして、担当者になったつもりで、その声を聞いてみましょう。自分の自己PRがどういう風に相手に伝わっているのか、まずは自らが体験してみる必要があります。
「え―」とか、「あの」という言葉が多くありませんか?自己PRはスラスラ言えるように普段から練習しておきましょう。