転職したいと思った時、確認しておきたいものの一つに「雇用保険被保険者証」というものがありますが、皆さんはその存在と所在を知っているでしょうか?
実際に私が転職を希望して全職場を退職する際に、雇用保険被保険者証が見つからず焦り、最後には再発行に漕ぎ着けたという経験があります。
この大事な書類が手元に見当たらず無くしてしまった時にはどうすれば良いのでしょうか?また、再発行は可能なのでしょうか?
そもそも何故無くしたのか?ありそうな場所など
雇用保険被保険者証とは、雇用保険に加入しているという証拠となる書類です。
加入となる労働条件が揃っている時には必ず加入しなければならないため、フルタイムでの一般的な勤務だけでなく所定労働時間数が週に20時間以上あるパート勤務の場合でも加入することになります。
この雇用保険被保険者証は、会社へ最初提出したり、会社から発行してもらったりした後は加入者が保管するものです。
もしこれが手元に無い場合、在職中の会社が保管しているということも多かったり、退職する時に会社から貰いそびれたというケースもあったりします。
会社に連絡しても見当たらないという場合には、自宅をもう一度探してみましょう。そもそもこの雇用保険被保険者証とは、転職時になぜ必要なのでしょうか?
どういった場面で必要なのか
雇用保険被保険者証が必要な場面は、転職先が見つかるまで給付される失業保険への申請や、再就職先が決定した際に雇用保険へ再加入するため、さらには教育訓練給付金といったお得に勉強が出来るようなシステムへの申請時などが挙げられます。
中でも教育訓練給付金については離職している間のみならず、在職中でも請求できるものですので、雇用保険被保険者証のありかは把握しておいた方が良いでしょう。
退職すると収入が途絶えますので、失業給付金が少しでもスムーズに貰えるように提出書類は事前に揃えておくことが大切です。
転職でも自己都合による退職であれば失業保険給付は3ヶ月間の待機期間が加算されますので、保養保険被保険者証の再発行を依頼する場合には早めに行動しておくのがベストでしょう。
再発行はどこでするのか
雇用保険被保険者証の再発行は最寄りのハローワークになります。
紛失した場合にはまず在職中の会社がハローワークへ再発行依頼の手続きをすることになりますが、もしすでに退職している場合には加入者本人が直接ハローワークへと赴くことになります。
再発行に必要なもの
- 雇用保険被保険者証再交付申請書
- 身分証明書
- 雇用保険番号
- 印鑑
- 離職前の会社名と所在地
雇用保険被保険者証の再発行手続きでは、「雇用保険被保険者証再交付申請書」というものを提出します。
さらに運転免許証等の身分証明書、雇用保険番号(分かれば)、印鑑、離職前の会社名と所在地などが必要となります。
雇用保険番号は雇用保険被保険者証に記載されているものですので、紛失している場合には不明なことも多いです。
そういう時は前職の会社に訊ねるか、もし尋ねるのが難しい場合にはハローワークでその旨を伝えるという手も。退職理由も人それぞれですので、前職場に連絡を取り辛いという人もいると思います。
ハローワークではそんな場合の相談にもきちんと乗ってくれますので、気兼ねせず伝えてみましょう。
どれぐらいで再発行されるのか
雇用保険被保険者証の再発行手続きが可能なのは平日のみです。
そして申請をした当日に再発行されますので、他の提出書類をきちんと集めておいてから雇用保険被保険者証の再発行手続きをしにハローワークへ行けば、そのまま失業保険給付の申請も済ませることが出来ますね。
申請方法は直接ハローワークへ赴く他、郵送でも可能です。現在では電子申請という手段も用意されていますので、退職後の忙しい時には自分が利用できる方法で早めに行いましょう。
転職ともなれば、退職から再就職までの間はたくさんの書類が行き交い、集める必要も出てきます。予定が分かっていれば、早め早めに行動することで心身共に掛かる負担が少なくて済みます。
注意点など
失業保険の給付申請にも一定の条件がありますが、まずはこの雇用保険被保険者証が無いと申請することが出来ませんので、所在を明らかにしておきましょう。
また、雇用保険被保険者証には、事業主と加入者の情報が記載されています。
せっかく再発行をしてもらっても、その記載事項に間違いがあると、失業保険等の申請手続きがスムーズに進められなくなりますので、再発行をしてもらったらすぐに内容を確認しましょう。
意外と知られていないのが、再就職まで7年以上空いてしまうと雇用保険番号が抹消されてしまうということです。
転職先で雇用保険の適用とならない勤務体系の場合にも、7年という期間が基準となり、前に持っていた雇用保険番号は失効することになります。
このような場合、その後にさらに転職して雇用保険の適用となった際には、新雇用保険被保険者証が発行されることになりますのでご安心を。