住民税は収入や控除額など全てが確定した上で、翌年の6月から支払いが開始されるので問題ないです。
しかし、所得税に関しては、本来の所得税額が決定する前に支払いが開始されるので、年末で収入や控除額が確定して実際に支払わなければいけない所得税額に対して誤差が出ます。(払い過ぎます)
会社に勤めていれば、1年間に納めるべき所得税額との誤差を調整する為の手続き(年末調整)を会社が勝手にしてくれるので、生命保険控除などの証明書を会社に提出すれば払い過ぎた所得税が翌月(12月)の給料で還付されます。
会社から11月ぐらいになると、こんな感じの年末調整の用紙を貰いますよね??
名前とか書いたり必要書類を揃えたりなど何かと面倒だなーって思われるかもしれませんが、たったこれだけのことをするだけで、払い過ぎた所得税が戻ってくることを考えると非常に有り難いです。
会社を退職したらどうなる??
年末調整は勤めている会社が勝手にしてくれますが、もしその会社を退職してしまった場合はどうなるのでしょう??
結論から言えば、退職した年度の年末までに再就職先が決定して働き出せば、前の会社の年末調整を今の会社が行ってくれるので何も考える必要はありません。
但し、今の会社は前の会社の収入を把握する必要があるので、退職するとき(したあと)に受け取る源泉徴収票を今の会社に提出する必要があります。
年が明けても就職先が見つからない場合は?
会社を退職して無職のまま年を越してしまった場合は、残念ながら前の会社でも、次に就職する会社でも年末調整をしてくれません。
会社が年末調整をしてくれなければ、払い過ぎた所得税を取り戻すことはできませんので、自分で税務署に出向いて所得税の還付申告をする必要があります。
税務署で還付申告をする
「税務署で還付申告??なんか難しそう・・・」って思われるかもしれませんが申告自体は非常に簡単です。
私もサラリーマンを辞めて自営業を始めた年の翌年の2月に、初めて税務署に行って還付申告を行いましたが、手続き自体はパソコンに収入などを入力して、15分~20分ぐらいで簡単に終わったので事前知識はなんら必要ありません。
私の行った税務署だけかもしれませんが、職員がマンツーマンで教えてくれるので非常に分かりやすかったです。
ただ、注意してほしいのは、確定申告の時期(2月16日~3月15日)は税務署は大変混雑するので、出来るだけその期間を避けるか、もしくは出来るだけ遅い時間に行くと比較的すいているのでオススメします。
還付申告に関しては確定申告の時期じゃなくても申請できます。
私はそのことを知らずに、確定申告まっしぐらの時に張り切って朝一で行きましたが、その時点で50人ぐらい並んでいて手続きに入るまでに結局1時間以上かかりました・・・
必要なもの
必ず必要になるのが源泉徴収票です。辞めた会社から受け取りましょう。
そして、控除を受ける為の書類(医療費の明細書や生命保険の証明書など)も一緒に持っていきます。控除するものが何もなければ持っていく必要はありません。
これは会社勤めの時も同じですよね。
控除できるものがあるにも関わらず、申請しなければ損をするだけなのでよく考えて下さい。どういった費用が控除できるか分からない場合は、事前に税務署に電話をして確認しておいて下さい。税務署に行った後に説明を受けてまた取りに帰るとなると二度手間になるので・・・
後は、還付金を振り込む通帳(キャッシュカード)と印鑑ですね。
還付申告で必要な書類ってこれぐらいだったと思います。もし他にも無いか心配であれば税務署に問い合わせてください。
還付申告は5年後までOK
還付金の請求は、請求できる日から5年間まではいつでも申告可能です。逆に言えば、5年を過ぎれば無効になるので注意して下さい。
還付申告は義務では無い
還付申告は義務でないので面倒であれば税務署に行って手続きをする必要はありません。但し、当然ながら払い過ぎた所得税は戻ってこないので損をするだけです。(所得にもよるが数万円になる)
ちなみに、確定申告は対象者であれば必ずして納める税金を決定しなければいけません。